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作品名:鉄の妻 作者:池野 蛙

第15回   登場人物2&第十五話
【登場人物の紹介2】

NAZAジャパン
「NAZA(国立航空宇宙局・人型ロボ研究開発部)」の日本基地名
極秘で調査・研究・開発等を行っている。 
優子のメンテナンスにはロボット科学研究班 班長「若本 則之」が担当となっている。

「マース(女性型アンドロイド)」
アメリカのNAZA(国立航空宇宙局・人型ロボ研究開発部)で開発された学習型人工頭脳を持つ女性型アンドロイド。
その殆どの機能はまだ未知数であり、試作段階な為NAZAは情報収集を目的とし世界中に10台を民間の手に渡した。
マースが収集した情報は直接NAZAに電送される仕組みになっている。
今現在NAZAが特に力を入れているのが
【人間のホルモン分泌による感情の変化をロボにも組み入れられないものか?】をテーマに掲げている。


「新・優子」
俊夫と海へ行った事で海水を直に浴びてしまい優子は故障してしまうが、その事がきっかけでNAZAの力により更なる進化を遂げた、女性型アンドロイド。
以前の様に海水による事故が無い様に、全身を人工皮膚による防水加工が施されている。
各国にあるマースの情報を一括に集め管理している【マザーコンピューター】その情報を優子に注いだ事により以前の優子に比べそのIQは一段とパワーアップした。
更に人間で言う五感(視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚)の機能に変わるセンサーが備わっており、人間同等の様な感覚を持つまでになった。
他にもNAZAは何らかの手を加えていた様であるが、その力を開花するのは優子自身に掛かっている為まだまだ優子の能力は未知数と言えるだろう。
俊夫との関係から、以前には無かった感情や愛情が芽生る。

身長    155cm
体重    70kg
年齢    0.4歳
見た目年齢 ギリギリ18歳もしくはそれ未満
血液型   混合オイル
好きな物  俊夫・トイちゃん
嫌いな物  俊夫に迫る女性


「鈴木 俊夫」
ごく普通のサラリーマン。
彼女いない暦30年恋人欲しさに様々な挑戦を試みるが、無残にも尽く失敗に終わる。
未来科学雑誌には昔から興味があり、その懸賞に一通のハガキを出した事で後に彼の運命を大きく左右させる優子と出会う事になる。
優子との関係で彼が得たものとは何か?・・・。

身長   175cm
体重   75kg
年齢   30歳
血液型  A型
好きな物 優子
嫌いな物 優柔不断(自分が優柔不断だから)


「トイ」
ペットのハムスター(メス)
優子のいない間に俊夫の精神的極限状態にまで落ち込んでいた寂しさを紛らわす為にペットやで購入したゴールデンハムスター。
しかし俊夫にはなつかない、生理的に受けつけない様である。
優子の事は良き理解者だと思っている。

身長    4cm
体重    ひ・み・つ?
年齢    0.4歳(優子と同じ歳)
好きな物  優子・ひまわりの種
嫌いな物  俊夫





【15】
せっかくの休日と言うのに肝心の優子はいない・・・。
優子とNAZAで別れてからもう一ヶ月が過ぎようとしていた。
あれ以来NAZAからは何の連絡も無い、優子の無事も確認出来たので極力作業の邪魔にならない様にと僕はNAZAには連絡をせずにいた。
しかしもう限界だ、僕の精神状態は優子がいない事にすでに崩壊し始めている。
僕自身こうも弱い人間だったのだろうかと自己嫌悪に陥る位に・・・。
最近の僕は休日でも家から一切表にも出ずに引きこもっている、NAZAから電話が掛かって来るのを期待していると実家からだったりする。
「俊夫、何の連絡もよこさないで、お前生きているんかい!?」
家のお袋だ、その後にお袋が言う言葉は大抵いつも決まっている。
「お前も良い歳なんだから早く良い嫁を貰って、私に可愛い孫を見せてちょうだい!」
正直うざい・・・。
僕はいつも通り何もせずベットで横になっている。
最近の食事はと言えば外食がメイン、家にいる時はインスタントかカップメンしか記憶に無い。
優子の手料理が食べたい・・・。
味はともかく優子の料理には愛情を感じたし、食べた後は不思議と元気が湧いてきた。
目を閉じれば頭に浮かぶのは優子の事ばっかり、情けない・・・。
僕は優子のいない孤独感を紛らわす為に、ペット屋へ足を運ばせる事にした。
家はアパートなのでペット厳禁と言う事もあり、小動物を選んでいると可愛らしいハムスターに目が止まった。
一目惚れであった、僕は【メスのハムスター】一匹と餌や小屋の入った【ハムスターセット】をすべて買い揃え自宅へと持ち帰った。
早速ハムスターの小屋に木クズを敷き詰め遊び道具と餌を置き、その中にハムスターを放した。
見ているとコイツがまた偉く可愛い、お腹が空いていたのか早速ひまわりの種にかじりついている。
今度はハムスター用の水飲みタンクを上から吊るしてみるが、一向に水を飲む気配が無い。
水の飲み方をまだ知らないのかと思い、僕はこのハムスターに飲み方を教えてあげようと手でそいつを掴もうとした。
かじられた・・・。
そいつはそれっきり僕の姿をみると小屋の隅へと隠れてしまい出て来ない、どうやら嫌われたらしい・・・。
そこで暫くそいつの様子見るだけにした。
僕が何もしないでいるとそいつはとたんに元気になり、地面を掘り出したりして元気に遊んでいる。
そういえばコイツの名前がまだ決まっていなかったな・・・。
僕はその場で思いつきのまま、名前を決めた。
「おもちゃみたいな奴だから・・・・TOY
【トイ】トイちゃんに決定!」
優子の名前を決める時程難しくは無かった。
結果このトイちゃんのお陰で僕の心は少し癒された。
「可愛いな〜トイちゃん♪、優子と一緒にコイツを見られたらもっと楽しいだろうな〜・・・。」
優子の事を少しでも忘れようとの思いでハムスターを飼ったのだが、どうしても優子の事を思い出してしまう。
また僕の気持ちは沈んでしまった。
それに比べてトイちゃんは思いっきり元気に遊んで喉が渇いたのか勝手に水飲み場を見つけて水を飲んでいる・・・。
「プルルルルルルル・・・・」
電話が掛かってきた「もしや優子からの?」僕は急いで受話器を取った。
「はい、鈴木です!」
すると相手は可愛い女性の声で話し始めた。

「あ!俊夫さんですか〜♪ ワタシぃ〜、〜子と言います?」

!!?・・・・もしや優子!?
僕は受話器に食い付く勢いで耳に押し当てた。

「あのぉ〜♪ 今〜俊夫さんは〜何かお勤めされてますか〜??」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ガチャ!」
僕は何も言わずに電話をきった。
何でこんな誘いしか僕のとこには来ないんだろう・・・、
この前も同じ様な勧誘が電話にも玄関先にも来たところだ。
「ピ〜ンポ〜ン♪」
今度は玄関のチャイムがなった。
「また今度は誰なんだよ!」
僕は肩を怒らせ玄関先へと向かって行った、そして玄関の扉を開ける。
「はい、どちら様!・・・・?!」
そこには家に丸っきり縁のなさそうな可愛らしい高校生位の女性が立っていた。
「としお、来ちゃった♪」
そこにいたのは姿は変われど、紛れも無く優子であった。
続く・・・


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