【12】 俊夫は説明書を手に取り調べてはみたが優子を直す事に関する記述は一切記しては無く、一般人が簡単に直せる程優子は単純ではなかった。 そこで僕は説明書を確認し、故障による問い合わせ先を確認する事にした。 すると説明書の最後の方にその記載が記してあった。
「解らない事による質問・故障トラブル等がございましたら、お気軽にコチラまでお問い合わせ下さい」 【アメリカNAZA研究所 ジャパンNAZAチーム未来科学研究開発支部】 【住所】沖縄県**町****番地 【Tel】 ***-***-**** 「電話でのお問い合わせは年中無休で、24時間受け付けております。」
今の時間はもう深夜をまわっていたが、ここは24時間電話での対応で応じてくれる。 僕は早速ここへ問い合わせをし、優子が壊れた原因の経緯を話した。 すると向こうからは意外な答えが返って来た。 「その事に関しましては、以前お宅様にお届けした【マース】に何らかのトラブルが起きたとの情報をコチラは事前に認識しております。」 正直僕は驚いた、聞く話によると何と優子の学習したプログラムは電波信号により【NAZA】へ送信されていたとの事であった。 僕はまったく知らなかったが説明書にはその事に関しての記述はされているらしい。 ただし【マザーコンピューター】で一括して管理運営を行っている為に、 個人情報やプライバシーに関する事は基本的にNAZAの開発関係者と言えど一切洩れる事は無いとの事であった。 僕はここで本題である優子が生き返るのかを聞き出す事にした。 すると次の様な答えが返ってきた。 海水が全身に浸かってしまった事により外面なら多少は濡れても大丈夫との事ではあるが、体の内側まで海水に浸ってしまっては内蔵コンピューターに何らかの異常が出てしまうとの事であった。 そしてその事により、優子の全プログラムが消去されている可能性が高く、つまりもしも優子が直ったとしても僕との思い出はすべてなくなっている可能性があると言うのである。 ただし優子の学習したプログラム情報はNAZAへ電送されている為に、そこから優子の情報を取り出し優子にその情報を再度入れる事で元の状態に近づく可能性はあるが、あくまで必要最小限度の情報だけしかNAZAへは送信がされない為、完全に元の状態に戻れるかどうかは今現在では不明との事であった。 今の僕には優子に対して何もしてあげられない、僕はNAZAに優子の修理を依頼する事にした。 NAZAによると通常であれば修理費用が凡そ6千万円は掛かってしまうとの事であった。 正直僕は6千万円と言う大金など持っている筈も無く、サラ金からかき集めてでも優子を助け出したいと思った。 更にNAZAからの話は続く。 今回僕の優子【マース】はまだ試作の段階な為にNAZAにしても一般家庭でのマースのテスト情報は必須との事から、 【NAZAへ直接協力する】を条件にNAZAは無料で修理を受け持つとの事であった。 何よりも優子が僕の側にすぐにでもいて欲しかった、僕はNAZAの協力を二つ返事で承諾した。 明日の夕方にはNAZAが優子の回収に来られるらしく、僕は一先ず安心し静かにベッドで横たわっている優子の隣で僕は就寝する事にした。 続く・・・
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