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作品名:ねぶの詩集4 作者:ねぶ

第8回   『ムゲンプロセス』
『ムゲンプロセス』2012-05-18


ナビゲーションなんてあるわけない

略地図さえもどこにもない

涙でかすむ目的地を目指して

暗中模索、フクロウ啼く森の中で

どうにかたどり着いた中継地点



そこが前人未到の場所であったら

僕はどんなに胸を張れただろうか

でも、そこにはしっかりと誰かの痕跡

「自分らしく」ともがきあがいた結果だって

どこかの誰かがとっくに通り過ぎた場所



別に誰かを真似したわけじゃないし

たとえ誰かが通過した場所としても

たどり着くまでの経過は僕だけのもの

どうせ他人には結果しか見えなくても

むしろ経過こそが明日への糧となる



そんな誰かはどこへ向かったのだろう?

知らぬ誰かはどこまで進めたのだろう?

僕だってどこまで進めるかもわからない

ただ、僕がかきむしった痕跡が、かさぶたが

いつか、誰かの添え木になればそれでいい


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