『恋のボクサー』
同じリングに上がったら
一目でやられることもある
キレのある一撃で
心をキューンと貫いたり
些細なことの積み重ねでも
ジワリジワリと効いてきて
身も心も恋のマットに落ちたりする
勝ったときには
相手がチャンピオンじゃなくても
自分自身にとってのタイトル奪取
負けたときには
もう二度と戦うものかと思うけれど
いつもきっちりと減量をこなして
次のリングへ向かっていた
しかし、それも数年前までの話
ここ最近は試合を行っていない
自分が現役なのか疑わしく思える
リングへ上がる意志はあるけれど
対戦相手がなかなか見つからない
今となっては、負けることは怖くない
二度と試合ができないことが怖いんだ
2014年9月9日作 2014年9月14日ラジオNIKKEI『私の書いたポエム』放送分
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