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作品名:ねぶの詩集4 作者:ねぶ

第56回   『ふたりならんで』
『ふたりならんで』

ずっと並んでいられるような気がしていた

でも、今はそんな君の背中が遠く見えた

胸を張って力強く歩を進める君と

よたよたとおぼつか無い足取りの僕

いつか僕は君に追いつけるだろうか?



たとえ、僕と君の進む速さが今は違っていても

進む方向が同じならば追いつけるかもしれない

でも、方向が違っているならば次第に離れ離れ

身を裂かれるほどに辛い想いでさえも

いつかは風化してしまうのだろうか?



二度とない並走区間だったのかもしれない

けれども、君と一緒に歩んだ日々は

どんなに古ぼけ色あせたとしても

僕のアルバムから決して消えはしないだろう

ありがとう、ありがとう、本当にありがとう



アルバムを一緒に眺める日が来ればいい

たとえ、それがかなわぬ願いだとしても

どうか君の夢がかなってほしいと

僕は700km離れた空の下で祈っている



2007年06月30日作
2014年03月17日加筆編集
2014年04月13日ラジオNIKKEI『私の書いたポエム』放送分


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