『誰かが太陽』
満ち欠けしているように見える月は
実際にはいつだってまんまるだ
月が満ち欠けして見えるのは
見ている僕らが動いているから
月は自分自身で光を放てないけど
太陽の光を反射して輝いている
人の心も同じなのかもしれない
満足したり、不満に思うことは誰しもある
でも、それを感じる客観的な自分もいて
その立場は目まぐるしく変わりつづける
浮き上がったり、落ち込んだりの繰り返し
ハタから見ればたいしたことではなくても
一人じゃないから心が欠けると感じて
一人じゃないからこそ得られる満足感
一人きりなら誰に照らされることもない
自分自身で光を放つことのない僕らは
時に誰かを傷つけ、傷つけられながらも
互いに照らし、照らされ生きている
2013年10月下旬作
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