『大人ハードル』
生まれたことを意識する0歳児はいない
息苦しさを感じる10歳児もそう多くない
でも、20歳になると進路や人間関係で思い悩み
深刻な状態に陥ると自ら死を選ぶことさえある
30歳を過ぎた僕の目の前にあるハードルは
20歳のときよりも確実に高くなっている
この先、40歳になったら、50歳になったら
たぶん今よりも足腰が弱くなっているだろうし
僕には跳び越えていく自信がない
でも、目の前にあるのがカベではなく
本当にハードルだとするならば
必ずしも跳び越える必要はない
ハードルを跳び越えられなくても
ハードルの下をくぐりぬけて
あるいはそれを蹴り倒しながら
きっと前に進んでいけると信じている
2009年4月21日作 2013年11月7日加筆修正 2013年11月17日ラジオNIKKEI『私の書いたポエム』放送分
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