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作品名:ねぶの詩集4 作者:ねぶ

第37回   『生きがい』
『生きがい』

何のために生きているんだろう?

いつからかはもう忘れてしまったけど

ずっとそんなことを考えて生きてきた

その意味を探すのが生きる意味だ

とりあえずそうやってやりすごしてきた



途中で疲れ果ててしまって

生きるのを止めたくなったこともあった

でも、誰かが背中を押してくれて

今もこうして僕は生きている



何が普通かなんて知りようもないけど

普通よりほんの少しだけ多く悩み

普通よりほんの少しだけ多く失敗し

普通よりほんの少しだけ上手く話せる

そんな風に自分のことを思っている



自分の過去の失敗はやり直せない

でも、それを後ろの人に伝えられたら

僕と同じ失敗をしなくて済むかもしれない

あるいは、同じ失敗をしても

大怪我をしなくて済むかもしれない



誰かが僕の背中を押したように

僕も誰かの背中を押せるみたい

先の人が届かなかったところへ

僕の届かないであろうところへ

後ろの人は行けるかもしれない



後ろの人の踏み台になること

僕はそのために生きている

それはとても誇らしく思える

こんな当たり前のようなことに

どうして気づかなかったんだろう?



2013年09月12日作
2013年10月06日作ラジオNIKKEI『私の書いたポエム』放送分


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