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作品名:ねぶの詩集4 作者:ねぶ

第2回   『禁じられた恋』
『禁じられた恋』2012-02-17


恋に墜ちるになるにはたった1秒あれば十分

でも、想いを伝えるにはどれほどの時間が必要だろう?

子どもだったら何のハードルもなかった

ほんのひと匙の勇気さえあればそれで良い

大人だったら喉元にこみ上げる想いを逆流させる

そんな術だって心得ていなければならない



わずか50cm前の君を見ることができない

視線を交わせば、すべてを見透かれされそうで怖いんだ

下手すればこみ上げる想いを吐き出してしまいかねない

本当は視線を交わすどころか、時を忘れて凝視できたら良いのに

求められる言葉しか口にすることは許されないけれど

そんな制約だらけの言葉だけが今の僕のすがりつけるワラ



あとたった1回しか君には会えない

その1回を次へ、そのまた次へと繋ぎたい

僕から君へ、君から僕へ、今日から明日へ

まるでバトンをリレーするかのように

この先も君のそばにいられたらそれだけでいい

本当にそれだけでいいのに、それすらがとても難しい



50cmの間にある15年の歳月は底知れぬ深淵

深淵を越える橋を造ることが許されぬ者へ

君は50cmの橋を造ってくれるだろうか?

言うべき人に言ってはならない想いを

電脳の海の片隅に刻むカタルシス


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