20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:ねぶの詩集4 作者:ねぶ

第16回   『傀儡』
『傀儡』2012-09-28


何のために生きているのか?

誰のために生きているのか?

容易く分かることではないかもしれない

でも、それを探すことさえあきらめたなら

傀儡師の格好のターゲットになるだろう



熟練者が見えない糸で操っているならば

傀儡は自らが操られているとも気づかない

いつか気づいたときには既に手遅れで

クモの糸のように幾重に絡め取られている

行き着く果てはエサになるより他にない



生き馬の目を抜く世の中で

必要なのは網の目をくぐるテクニック

モザイク模様の繁華街を駆け抜けて

モノクロームの林道でショートカット

逃げながら、探し続けたい



行き着く果てがやっぱりエサだとしても

のたれ死んだ末なら諦めもつくだろう

誰かをあやつることができなくても

誰かにあやつられたくはないんだ

誰の人生でもない僕の人生ならば


← 前の回  次の回 → ■ 目次

■ 20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ トップページ
アクセス: 36091