『恋の病』
窓際の君を見つめる視線がある
物理的距離は約10mだけれど
ココロの距離は計り知れない
「ココロの距離を計れるモノサシを
クリスマスプレゼントにください」と
星の見えない夜空にそっとつぶやく
笑顔で「おはよう」と言われただけで
一気に距離が詰まった気がする一方で
他のヤツと笑顔で話しているのを見ただけで
絶望的なまでに距離が遠ざかった気にもなる
こんなぬぐえぬ想いを「恋の病」と呼ぶのなら
どうか病院は「恋愛科」を用意してください
たった一言で決着はつくと人は言う
オトナになってしまった僕も言う
その一言を言いたくて言えないのは
「臆病だから」だけじゃなくて
きっと本当に大好きだったから
そんな誰かがほほえましくて
今では少しあこがれてしまう
2005年08月28日作 2016年12月9日加筆修正 2016年12月25日ラジオNIKKEI『私の書いたポエム』放送分
【あとがき】 作ったのは11年前ですが 11年前の気持ちでもなくて 今から20年前の気持ち、高校時代の想いです。 11年前に、さらに9年前を思い出して書いた詩です。 それをさらに加筆修正(主に後半)しています。 でも、手を入れたら作った時点での 熱量がやや薄まってしまった気もします。
|
|