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作品名:ねぶの詩集4 作者:ねぶ

第149回   『橋』
『橋』

前人未到の地の前に

横たわるのは大きな川

向こうに見えるのは

希望という名の蜃気楼



渡るのは無理だと誰もが言う

それでも渡ろうとした想いを

渡らない人がどうして笑えるだろうか?



簡単に渡れる川じゃない

飲み込むような渦巻く川

水面から見えるのは

成りそこねた夢の残がい



他を目指すべきと言うけれど

そこで諦めてしまうのならば

残がいが本当の無駄になりかねない



無駄にするのも活かすのものちの人

たとえ、ヨコの想いがとどめても

一方で、タテの想いが背中を押す



向こう岸へ届くその時までは

無駄に思われた残がいでも

届いた時には橋となる

想いを繋いだ橋となる



2016年10月5日作
2016年10月18日加筆修正
2016年11月6日ラジオNIKKEI『私の書いたポエム』放送分


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