『メビウス』
この光はいつまでも降り注ぐだろう
どこまで歩いても明るく暖かいと信じている
全てのものが味方に見えて
嫌みの言葉さえもやっかみにしか聞こえない
トントン拍子に何もかもが上手くいき
自分は何にでもなれるような気がして
歩みを進める事が楽しくてしょうがない
それでも、時には立ち止まって考えたい
どこまでも明るい道などはなく
この道はたぶんメビウスの輪
この闇はいつまで続くのだろうか
どこまで歩いても似たような場所へ戻ってしまう
全てのものに脅えてしまって
慰めの言葉さえも重荷にしか感じられない
やることなす事、何もかもが上手くいかず
自分の行く先が袋小路に見えて
もはや心のタンクはガス欠寸前
それでも、限界の一歩先まで踏み出せたなら
状況がガラリと変わるかもしれない
この道はきっとメビウスの輪
2003年11月某日作 2016年8月25日微改編 2016年9月4日ラジオNIKKEI『私の書いたポエム』放送分
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