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作品名:ねぶの詩集4 作者:ねぶ

第134回   『眠りに就く前に』
『眠りに就く前に』

眠りに就くのが怖かった

理由はないのだけれど

このまま目を閉じたら

もう二度と起きられない気がした

意識のある僕が

無意識の僕を信じられない

そういう感じだった



余裕がなかったのかもしれない

無駄なものをを手いっぱい抱えて

そして、手にすべきものを失っていた

そんな気がする

人間の容量には限りがある

時間、体力、心のスペース、その他諸々

今はそれにほんの少しだけ余裕ができた



だいぶ遅れてしまったけれど

失ったものを今からでも詰め込めるかな

そんなことを考えながら眠りに就こう

今夜はきっと良い夢が見られるに違いない



2007年4月28日作
2016年7月10日ラジオNIKKEI「私の書いたポエム」放送分


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