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作品名:ねぶの詩集4 作者:ねぶ

第129回   『りんごの唄』
『りんごの唄』

桜が散ってしまっても

代わりにりんごの花が咲く

津軽に春を告げるのは

桜の花びらだけじゃない



りんご畑の中を突き抜ける農道

満開の花が咲き乱れる両側の沿道

愛車と共に駆け抜けたい僕の衝動

寒く長い冬の鬱憤が解き放たれる



乳白色の花びらは

やがてピンクに受粉する

人手や機械、マメコバチで

農家の人が想いを込めて



途中で落ちるなよ

どんなに風に吹かれても

病まずに育てよ

たとえ長雨に降られても



秋の実りは全国各地で……

いや、世界がその色づきを待っている



2016年5月8日作
2016年5月12日微修正
2016年5月15日ラジオNIKKEI『私の書いたポエム』放送分


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