『りんごの唄』
桜が散ってしまっても
代わりにりんごの花が咲く
津軽に春を告げるのは
桜の花びらだけじゃない
りんご畑の中を突き抜ける農道
満開の花が咲き乱れる両側の沿道
愛車と共に駆け抜けたい僕の衝動
寒く長い冬の鬱憤が解き放たれる
乳白色の花びらは
やがてピンクに受粉する
人手や機械、マメコバチで
農家の人が想いを込めて
途中で落ちるなよ
どんなに風に吹かれても
病まずに育てよ
たとえ長雨に降られても
秋の実りは全国各地で……
いや、世界がその色づきを待っている
2016年5月8日作 2016年5月12日微修正 2016年5月15日ラジオNIKKEI『私の書いたポエム』放送分
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