『センチメンタル』(2)
心が大出血したとしても
心の骨がバキバキ折れても
致命傷でさえなければ
いつかはきっと癒えていく
傷つきたくはないけれど
傷つかずには生きられないし
傷つくことも無駄ではなくて
耐性がつき、丈夫になっていく
心をのぞくと傷あとが一つあった
夜行バスの中で号泣したほどの傷
今はまったく痛くないけれど
ふとした拍子でうずくんだ
チョコパフェにアンコをかけたよりも甘く
レモンに酢をぶっかけたよりも酸っぱく
そんな強烈な味を忘れるぐらいの切なさで
チクチク、サクサク、じんわりと
2015年7月30日作 2015年9月13日ラジオNIKKEI「私の書いたポエム」放送分
タイトルに(2)とつけてあるのは、同名の別の作品を過去に書いているためです。
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