20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:ねぶの詩集3 作者:ねぶ

第98回   『社会の関節』
『社会の関節』

キー、キー、キー、キー

頑固なモノ同士がこすれあって

ヒステリックな関節の声がする

違う一歩を踏み出そうとしたら

ギシ、ギシ、ギシ、ギシ

社会の土台がきしむ音がする



関節を札束で包んだならば

対症療法になるのかもしれないが

それじゃまだまだ潤滑油が足りないよ

既に別な関節がきしむ音が聞こえる

カネの切れ目は関節の継ぎ目

いくら金があっても足りないんだ



カネじゃこの関節痛は癒せない

余裕だけがこの関節を癒してくれる

キー、キー、ギシ、ギシ言ってないで

そのうち摩擦熱で発火しちゃう前に

コーヒーでも飲みながら一服しようよ

それからのんびり昼寝でもしようか



そんなことは無駄だって?

あなたの無駄が僕の余裕なんだ

捉え方が違うだけで同じモノ

たとえば君の長方形が僕には円形

当たり前さ、これは円柱なんだから

ただ、認め合える余裕さえあればいい



















← 前の回  次の回 → ■ 目次

■ 20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ トップページ
アクセス: 47122