『追憶』
大切と思っていたはずの記憶
それなのに検索できなくなる
忘れたくないと願っていながら
忘れたいことは忘られないのに
君の笑い声が思い出せない
君の喜んだ顔もぼやけていく
冷え切った手を握ってくれた温もりも
やがて君の名前さえも忘れるのかな
深く深く沈んでいく
意識から前意識へ
前意識から無意識へ
僕の届かないところへ
それでも
出会った日の喜び
過ごした日の楽しさ
別れた日の悲しさ
感情だけは色褪せない
忘れたとしても消えない
**********************************
【あとがき】 普段は内的衝動をぶつけるだけの詩作なんですが、 今回は意図的に「創作」してみました。 もちろん自分の中に無いものは出せないので、 さまざまな経験をベースに組み立ててはいます。 寒くなってきたからですかね、センチメンタルに仕上がりました。
|
|