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作品名:ねぶの詩集3 作者:ねぶ

第88回   『追憶』
『追憶』

大切と思っていたはずの記憶

それなのに検索できなくなる

忘れたくないと願っていながら

忘れたいことは忘られないのに



君の笑い声が思い出せない

君の喜んだ顔もぼやけていく

冷え切った手を握ってくれた温もりも

やがて君の名前さえも忘れるのかな



深く深く沈んでいく

意識から前意識へ

前意識から無意識へ

僕の届かないところへ



それでも

出会った日の喜び

過ごした日の楽しさ

別れた日の悲しさ

感情だけは色褪せない



忘れたとしても消えない



**********************************

【あとがき】
普段は内的衝動をぶつけるだけの詩作なんですが、
今回は意図的に「創作」してみました。
もちろん自分の中に無いものは出せないので、
さまざまな経験をベースに組み立ててはいます。
寒くなってきたからですかね、センチメンタルに仕上がりました。


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