『星のない空』
子どもの頃はよく空を見上げていた
その空には満天の星が輝いていた
手を伸ばせばつかめるような気がした
暗い夜を明るく照らし出していた
怖いものなんて何ひとつなかった
いつからだろう?
見上げた夜空に星が見えなくなったのは
どうしてだろう?
手を伸ばしても届きはしないと思ったのは
考えてみてもぼんやりとしてわからなかった
気づいたときには下を向いてうなだれていた
わかった振りをして、諦めていたのかもしれない
活きているのではなく、死んでいないだけだった
きっといつの日も星は僕を照らし出していたのに
ココロのまぶたを自ら閉ざしていた
夢を夢見る年頃はもうとうに過ぎ去った
それでも、もう一度あの星をつかみたい
つかめるかどうかなんて問題ではない
つかもうとすることこそが僕には大事なんだ
見上げれば視力の落ちた目にも北極星は輝いていた
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