『ジャンクション−route777−』
人と人との出会いが直線と直線の交点だったら
分かれたあとは次第に遠ざかっていくだけ
そんなのは悲しすぎると誰かがつぶやいた
そうじゃない、そうじゃないと必死に僕は訴える
僕らの進む道は単調な直線なんかじゃない
曲がりくねり、起伏に富んで、未舗装だろう
そして、願わくは環状線であってほしい
いくつものジャンクションがあるような……
みな環状線を何のために走っているのか
僕らはその意味を見つけたくて走っている
すれ違った人たちに尋ねながら、教えながら
一人ではたどり着けない場所に行きたくて
並行して走っていた人がいたはずなのに
ヘタクソな僕は置いていかれたりするけれど
いつかはこのジャンクションで、前とは違う僕らが出会える
そう信じられたなら、僕のガソリンタンクは満たされていく
走るスピードはみんな違っていて当たり前
他人の迷惑にならなければそれでいい
また君と出会えたなら、君のスピードに合わせよう
そのときの僕はもう初心者ドライバーじゃないから
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