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作品名:ねぶの詩集3 作者:ねぶ

第60回   『君なき街』
『君なき街』

未だに僕は君なき街で君の面影を探してしまう

キャンパスで、アーケード街で、そして駅前で

「ショウカ」しなくてはいけないと思う

消化ではなくて、昇華しなくては……

でも、今はまだクスリが手放せないよ



僕は半身を失われたような錯覚に囚われて

すれ違う人々に君の姿を重ねてみている

それがひどく滑稽かつ無礼であると知りながら

君を忘れられたらなんて想うこともあるけれど

君と過ごした日々は僕の血肉となって生きている



人はみな世界中に散らばっているパズルの1ピース

僕というピースに当てはまるのは君だけじゃない

君というピースに当てはまったのが僕だけじゃないように

4畳半の部屋じゃどんなカケラだって見つけられない

出かけよう!合うか合わないかを試していこう!



そう思えたらワクワクが止まらない

君を待っている人が、僕を待っている人が

世界中のどこかにきっといる


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