20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:ねぶの詩集3 作者:ねぶ

第54回   『スマイル』
『スマイル』

忙しい年末年始にも、ニュースは遠い異国の紛争を伝えている

それが可哀想とは思うけれど、僕にとってはリアリティがないし

知らぬ誰かの幸せを祈れるほどの豊かさを僕は持ってはいない

それでも僕はまぶたの裏に浮かぶ君の笑顔を密かに祈っている

そして、そんな僕も誰かのまぶたの裏で笑っていられたらいい



ワッハッハ!

ワッハッハ!

うひゃひゃ!

うひゃひゃ!



たとえ、おみくじで3回連続で大凶を引いたとしても

100件の求人に応募して、それがすべてダメだとしても

『笑う門には福来る』っていう言葉を信じてみたいから

誰かのまぶたの裏のように、現実の僕も笑って見せるよ

泣いても笑っても、変わらぬ現実のなかで笑ってみせる



ギャハギャハ!

ギャハギャハ!

ウフフッフウフフッフ

ニヤリニヤリニヤリ



憎しみから憎しみが生まれて争いが絶えないのと同様に

笑顔から笑顔へのネットワークが生まれていくだろう

戦争という病にスマイルワクチンはじわりじわりと効いていく

青臭い机上の空論だってきっと笑われるかもしれない

でも、芸人じゃない僕は、笑わせないで笑われたっていい



クスクスクス

クスクスクス

ぷぷぷぷぷぷ

ぶぶぶぶぶぶ



ブホッ!!



頬が緩むのと同時に、ついつい肛門も緩んでしまった

すまんすまん


← 前の回  次の回 → ■ 目次

■ 小説&まんが投稿屋 トップページ
アクセス: 47135