『星を見上げる人』
僕は夜空を見上げることが好きだ
僕の心の闇と夜の闇と溶け合う中で
一筋の光明を見出す作業は
地道だけれど、とてもワクワクするんだ
そして、それなしでは僕は生きられない
時には灰白い雲が押し寄せてきて
星がまったく見えなくなってしまう
そんなときには眺めることを止めて
湯気にまみれて温泉にでも入ろう
闇にも時には中和が必要だから
一人で眺めることも楽しいけれど
客観的な意見を話してくれる人が
そばにいてくれたらいいとも思う
星の数ほどの人のなかで
僕は見つけられるだろうか?
そして、今日も僕は空を見上げる
師走の風は身に染みることもある
それでもまたキミに出会う日まで
僕は……
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【あとがき】 最近、沈鬱な作品が多かったので、メリハリをつける意味で、 きれいな作品を書いてみました。きれいなことを書いていますが、 通底する想いは普段とさほど変わっておりません。
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