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作品名:ねぶの詩集3 作者:ねぶ

第16回   『おもいで』/『半人前(0,5人前)』
『おもいで』

君との想い出が日々の暮らしの中に埋没していく

君の笑い顔もからかうような声もつないだ手のぬくもりも

くもりガラスに書いた「大好き」の言葉も今はもう見えない

少しさみしいけれど、悲しくはなくて、時計を見れば午前5時

僕らの過ごした日々は消えるわけじゃなくて、思い出せなくなるだけ

きっと君も僕も知らないところで、その日々は活き続けていくのだろう



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『半人前(0,5人前)』

3年前は半人前だった

一昨年も半人前だった

去年も半人前だった

そして、今も半人前である



傍から見れば大して変わらずに

年齢ばかりを重ねているのだろう

でも、春までには0,1を加算できそうだ

来年の秋には0,75人前になれる気がする



それまでキミに待っていてくれなんて言えないけれど

キミがたまたま待っていられたなら迎えに行こう

その気持ちだけは今だって3人前と言えるから


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