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作品名:ねぶの詩集3 作者:ねぶ

第147回   『尾と口』
『尾と口』2012-01-17 Tue 23:36

鶏口が牛口になることはあっても

牛後が牛口になることはない

口はどこにいたって口であり

尾はどこにいても尾でしかない



だってそうだろう?

尾が言葉を話せるかい?

尾で食事を摂れるかい?

尾は尾の役目しかできない



問題は口が良くて

尾はダメだってことではない

それぞれ持ち場があるってこと

尾が口にあるからおかしくなる



鼻の下から生えた尾が

所在無さ気に振れているが

そこは顔であって尻じゃない

目障りなことはこの上ない



口でありたければ尾になるな

鶏口どころか虫口だっていい

話さなくては、食べなくては

それは口ではないのだから


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