20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:ねぶの詩集3 作者:ねぶ

第127回   『ピース・オブ・ザ・ワールド』
『ピース・オブ・ザ・ワールド』

赤子の如き無垢さを装った大人たち

彼らはステレオタイプの言葉を叫ぶ

眼に映るのはモノクロの世界としても

世の中が白と黒で分けられる訳はなく

彼らが無責任な言葉を叫ぶ影には

彼らのために誰かが手を穢している

穢れた手をどうして罵ることができるの?



白が正義で黒は悪

そんなステレオタイプこそが悪

程度の差こそあれ

純白や真っ黒なんて見つからない

僕も君も彼らもみんな灰色なんだ

良し悪しなんかじゃないんだよ

僕らはそういう生き物なのだから



否定も肯定もしなくていい

ありのままを受け容れればいい

ヒトはヒト、ボクはボク

割り切って考えられたら良いだけ

同情や共感なんて要らないんだ

理解しようという姿勢だけでOK

それ以上もそれ以下もない



この世は66億ピースのパズル

いつまで経っても未完成

未完成だと気持ち悪い?

でも、それはしょうがない

毎時毎分毎秒、古いピースが欠け

新たなピースが作られるのだから

完成図は各々の内にあればいい



白くも黒くも塗りつぶせはしない

抑圧は反発を生むだけだろう

たかが1ピースにできることは

自分だけの濃淡を生み出すこと

66億ピースのパズルはモザイク

モザイクのウラを期待してしまう

そんなドキドキこそがすばらしい

(2011年3月1日作)


← 前の回  次の回 → ■ 目次

■ 20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ トップページ
アクセス: 47126