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作品名:ねぶの詩集3 作者:ねぶ

第111回   『Gambling life』
『Gambling life』

日本人はギャンブルに否定的なイメージを持っている

そのくせ、宝くじを買うために列を成す人は少なくない

競馬より、競輪より、パチンコよりも宝くじはギャンブル

だってそうだろう?知識や経験の介在する余地はなく

運のみで巨万の富を得ようなんて大博打もいいところ

だいたい「夢を買う」なんて体の良い言い訳だろう?

誰に言い訳してるんだ?後ろめたさのある自分自身?



生きていくことが既に逃れようの無いギャンブル

ただし、賭けるものはカネじゃない

知識か、体力か、技術か、あるいは他の何かか

昔はお上の取り分(テラ銭)が少なかったから

一番人気の単勝を買うような手堅さが合っていた

でも、今は税金やら何やらとテラ銭は増し

手堅くやっていたらジリ貧人生まっしぐら



貧乏人が増える一方で、億万長者も増えている

信じるものは報われず、弱肉強食のサバイバル

競馬場や競輪場だけが鉄火場じゃない

学校だろうが、会社だろうがそこは鉄火場

生き馬どころか死に馬の目も抜く社会です

騙す奴も悪いが、騙される奴もしょうがない

マニュアルやレシピなんてどこにもないんだ



故・寺山修司は言った

「競馬が人生の比喩なのではない

人生こそが競馬の比喩なんだ」と

馬、胴元、馬主、騎手、調教師、博打打ち……

喩えるなら僕はどれだ?あなたは誰だ?


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