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作品名:ねぶの詩集3 作者:ねぶ

第103回   『のぞみ』
『のぞみ』

誰だって欲しいものはいくらでもあるはず

でも、砂漠に水をまくように渇望はキリがない

カラカラに渇いているのに指を咥えて眺めてる

既に咥えた指はシワシワにふやけてしまった



指を咥えていたら誰かが持っていかれる

この世の中なんてそういうものだろう?

黙っていたら誰にも何にも伝わらない

僕も君もテレパシーなんて使えないんだ



ガタガタガタガタ 奥歯が今にも抜けそうだ

決して手に入らないと知ってしまうことが

怖い 怖い 怖い



ブルブルブルブル 背骨がつららのようだ

言わなければ良かったと後悔することが

嫌だ 嫌だ 嫌だ



求めても手に入るかなんてわからない

求めなければ決して手に入らないんだ

でも、手に入らなくても何も失っていない

失望したなら希望で埋め合わせればいい



「足るを知る」なんて知らなくてもいい

あさましいぐらいに求めていけばいい

渇望こそが明日へのエネルギー

行動だけが明日へのマスターキー


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