鏡を見ていた。鏡の中の自分を見ていた。 そう悪くはないはず。でも、やっぱり、二十歳の頃のようなみずみずしさはもうないような気がした。
あたし、相田りこは先月結婚2年目をむかえたばかりだ。 主人の隆はあたしよりも4歳年上の、30歳。 もともとは同じ職場で働いていた、上司だ。ブライダルサロンの営業主任の彼があたしに声をかけたことから始まった。 でも、ホントは声をかけられるのを待っていたのだ。 仕事は頑張ったし、それでいながら女として綺麗のために、お金も時間も努力もした。 彼に近づきたくて、本も沢山読んで新聞も目を通し、彼から完璧な女に映るように頑張った。
そのかいあって、彼はあたしを仕事で必要とし、認めてくれた。 それから、御飯に誘ってくれて、メールアドレスと携帯の番号を教えあった。 少しずつだけど、文字で彼を知り、あたしを知ってもらい、ゆっくりとだけど、確実に彼との仲を深めた。 そして、いつからか職場公認の二人となっていた。
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