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作品名:空を翔る猿 作者:氷室 龍獲

第15回   囚物よ、交差せよ

「……あー、無理だから。俺、ゲーム専門なんだって」
 自分なりに、精一杯由樹はルーファニーに訴えていた。
なぜならば、窓から突っ込んできた老人がテーブルゲームでラドルアスカに勝ったと聞いた途端、由樹を『――指揮官にする!――』と言い出し、現在進行形で由樹は老人に無理矢理引きずられているからだったりする。
 くどいようだが羽柴由樹は平凡で平和な日本の善良なる一般市民である。少しだけ人よりも戦略ゲームが得意な高校生ってだけである。ああ、そうだった。ショボイ会社の社長の息子って肩書きもあったが、それを含めてもあまり他の人と変わりない小市民。 その矮小な凡人が、老人の言う『指揮官』になどになれよう筈もないのだ。しかし、老人は聞く耳を持たずに、『今度は実践で、ラドルアスカ殿と勝負なされよ』とか言ってきた。ざけんなッ。
 この爺さん、前々から思っていたが、イルと性格がそっくりだと由樹は思う。
 聞く耳を持たない所とか強引な所とか、自分に非があっても絶対認めようとしない所だとか。とにかく由樹に実践など絶対に無理な注文なのだ。
 由樹は再度、ルーファニーに抗議した。もう、無礼講だ。敬意も払わないッ!
「ジジイッ、俺の話を聴け! 俺に実践は駄目なんだっての。ゲームだけなの。お遊びだけ。分かる? ――耳、聞こえていマスカ?」
 老人は歩はけして緩めずにくるりとこちらを振り返って、こう切り替えしてきた。
「何を言っておりますやら、さっぱり分かりませんな。消去法とはいえ、ラドルアスカ殿は今やこのタルデシカで一番の指揮官ですぞ。その指揮官に、例え、お遊びとはいえど勝ったともなれば、ただ放っておくわけにはいくまいて」
「いやいやいや、いっそ放っておいてくださいよ。俺、本当に、直ぐ帰る身なんで」
 それに対してルーファニーは、はっはっはと笑って、「何を言っているかさっぱり分かりませんな。さ、もう“竜の谷”に着きますぞ」と全く聞く耳を持ってくれなかった。
 ルーファニーの言葉通りに、何やら甲冑に身を包んだ兵士たちが大勢集まっている広場が由樹の目にも見えてくる。後ろをちらりと見やれば、物凄く不機嫌そうに目を吊り上げたラドルアスカがずんずんと後についてきていた。奴の目は、由樹を“殺す”気の目だ。
 もし、こんな状態の奴と勝負しようものなら、きっとあっという間に由樹の肉体は土に還ることになるだろう。考えただけでもぞっとする。こんな見知らぬ土地で死ぬなど耐えられない。
 ――おいおい。死んだらこっちで知り合いいねーから、俺の葬式誰もいねーんじゃ…。
 ――そもそも、ここって埋葬方法は火葬なのか? 土葬…? 死にたくねーよ。
「あのルーファニーさん。実践って剣で決闘をするわけじゃないんですよね。俺の命に別状は……」
 ……無いんスよね?
 ルーファニーは一瞬驚いたように由樹を見詰めた。
「まさかッ! 素人の異国人にそのようなことはけっしていたしませんぞ」
「ああ、良かった」
 ほっと由樹は胸を撫で下ろす。背後で嫌味な男の舌打ちが聞こえてきた。やはり、奴は“ヤル(殺る)”気満々であったらしい。
「じゃあ、安全なんだネ、良かった良かった」
「もちろんですぞ。武器など使いません」
「デスヨねー。武器なんか使いませんヨネェ」
 流石にイルの祖父も少しばかりの常識は持ち合わせていてくれたらしいと由樹はルーファニーの認識を改めた。武器なんか使ったりする訳がないのだ。指揮官に武器は必要ないのだ。なぜなら、それは指揮官は命令するヒトだからダッ。ほっと一安心する由樹だ。
 だが、ルーファニーはこうも続けた。
「武器は使いませんがドラゴンには乗ってもらいますぞ。安心なさいませ。武器は使いませんから、“武器”は」
「……武器は?」
「ハイ、“武器”は」
「…………………ッ」
 ――駄目だ。この爺さんに常識は通用しねー。命に別状大有りじゃねーかこの野郎。
 更に、認識を改めねば、と思う。
 あまりの言葉のニアミスに青褪めていると半歩後方にいたラドルアスカがにやっと笑った。やばい。やばすぎるぞ。羽柴由樹。
 もしや、俺は人生最大の窮地に立たされているのではないのか?
 由樹が冷や汗を流す中、完全に有利に立った陰険なラドルアスカはやはり、陰湿な虐めみたいな提案をしてきた。
「ルーファニー師。この異国人は私を竜から突き落とし、地上まで帰還した腕前。よって、乗るドラゴンは、タルデシカ最強のブラックドラゴン。グイシンが宜しいかと」
 グイシン。
 この黒竜は確か、イルの説明では凶暴ではあるが本来なら人を餌とするブラックドラゴンではあるものの、人を食らわない変異種であるとか。だが、由樹は実際に食われそうになった経験があり、ぞっとした。即座に首を左右にぶんぶん、振って否定の意を表すも、老人ルーファニーにその思いは伝わらず。
「ああ、それはいい考えじゃ。少しでも慣れた騎竜がいいだろうて」
「無理だからッ! せめてもっと大人しいやつにしろよ」
 必死に止めてくれと言うが、またも陰湿なラドルアスカがそれを阻む。
「ははははは。異国人。私は貴様よりもドラゴンの扱いに手馴れている。そのくらいのハンデをつけなくては勝負にはならない」 
ざけんな。テメーは、ヒトを亡き者にしたいだけダロ。
「そうですぞ、異国人。正々堂々としたラドルアスカ殿は親切で忠告しているのですぞ」 
 そんな訳、あるか。
 そんなん絶対嘘だ。完全に悪意から言っているに違いないのだ。
 なぜなら、結果など勝負する前から分かりきっているからだ。普通のドラゴンに乗っても勝てそうにないというのに、あの凶暴な黒竜では由樹の命の保障がない。きっと乗った途端に振り落とされて内臓飛び出たヒキガエルになるか、ドラゴンの胃の中に餌として融合され、後日茶色いモノとなってお尻から出てくるのがオチである。

 結局、散々暴れたり拒否したりラドルアスカを煽ててみたが、結果に変わりはなかった。
今、由樹は巨大な黒いドラゴンの前にきてしまっていた。ルーファニーが「ささ、異国人。乗ってくだされ」とか言って、ちゃっかり自分だけ安全な遠くのほうで見物していた。
 ざけんな。人事だと思って、このジジイが。
 あまりの緊張から咽がカラカラで、ごくり、と唾液を呑み込んだ。緊張で目が眩む。
 それ程にブラックドラゴン・グイシンはでかかった。大きかったのだ。前に由樹が無我夢中でしがみ付いたときよりもよっぽど巨大に感じた。ゴツゴツとした突起が肌から突き出し、鋭い牙が口から覗かせている。爪も鋭いに違いなかった。
 そんな凶暴な肉食獣が今、頑丈な鎖から騎士たちの手によって世に解き放たれようとしていた。こんな恐ろしい、いかにも危険な爬虫類は檻の中に捕らえておくのが、一番人間のためになると由樹は思う。動物園の毒蛇だって、水層のなかで安全を保障されているからペットとして可愛がることができるのであって、あれがアスファルトに自然にいたら、絶対に誰も近づかないだろう。
 だって、危険な爬虫類を自由にしたら、どうなると思う――? 
 由樹がこのドラゴンで、もし今までずっと人間に鎖で縛られていたとしたら、自由になって最初にやることは、まず間違いなく人間で復讐。まず、とりあいず、大破壊だ。
だというのに、彼らは鎖を解いてしまおうとしている。莫迦だ。愚か者だ。うつけだ。
 由樹の次に食われるのは彼らだというのに…。
「さぁ、異国人。用意はいいですかな。さあ、さあ、乗ってくだされ」
 じ、と他の騎士たちも由樹に乗れと促した。じりじりとプレッシャーを由樹は感じる。
 『お前な、俺らが態々こんな危険な思いをして、ブラックドラゴンの鎖を解いてやったんだから乗らないとか、やっぱ止めますとか言うんじゃなぁよなぁ? また、こいつに鎖を掛けるの、誰だと思っているんだよ?』
 ――という、怨念が騎士たちの間から聞こえてきた気がした。
 心なしか、兵士たちの眼差しは険しい…。
 嫌なプレッシャーに苛まれた由樹は完全に退路を絶たれた。
「乗れ。ハシバ」とラドルアスカ。
「乗れ!」と再び、ラドルアスカ。
 皆、俺に死ねと?
 仕方がなく、逃げ道もなく、泣く泣く由樹はドラゴンに乗った。一応は人が乗る、鞍のようなものがあり、そこに躊躇しつつも体重を乗せた。手綱がだらん、と力なく垂れ下がっており、今の由樹の気分を代弁してくれている。もう、後には引けず精一杯のやせ我慢をして仕方なく手綱を握った。すると、手綱を握ったその瞬間、ドラゴンは怒りの咆哮を上げた。
「――ッ!」
 ――ぎゃあああッ、吼えてる。何か知らねーけど、このドラゴン、気に入らないことがおありのようです。気にイラねーゼ、って言ってます。危険です、こいつッ。
「ほほ。異国人は戦う気まんまんですな」とルーファニーが嬉しそうに言った。
 どういう解釈をしたら、そうなるのか。
 もう、由樹はその凶暴な吠え声だけでいっぱいいっぱいだ。
 ――間違っていた……。俺は、間違っていましたッ!
 乗った、由樹が莫迦だったのだ。これは紛れもなく遊びではない真剣勝負。怪我もするし、もしかしたら死ぬことだってあるかもしれない。真剣なのだ。そんな神聖な場所に由樹は来てはいけなかったのだ。由樹のようなハンパ者は来てはいけなかったのだ。
 由樹は薄っぺらいプライドをかなぐり捨てて、無様に勝負を降りることにした。ラドルアスカの不戦勝で全然構わなかった。全然、構わなかった。そんな事全然構わなかった。
 皆にそう、告げようとして。
「お、俺、降りま――ッ! うぅぉぉ……ひピポぅぃディギジャくいぃッ!」
 声にならない悲鳴が由樹の口から漏れる結果となった。ブラックドラゴンは由樹の命令を無視して、独断で空へと飛翔した。物凄いスピードで上昇する。由樹が絶叫を上げた。
 自慢じゃないが由樹は結構、絶叫マシーンは好きな部類だし強いほうである。だって、命の保障はされているのだから、怖がれというほうがおかしい気がするのだ。
しかし、この空の旅はそんな生半可なものじゃない。ジェットコースターに命綱なしで、しがみつけと言われているようなものなのだ。
 ひゅうひゅうという風を切る音に混じって、ラドルアスカの声が聞こえた。
「フン。貴様、素人ではないな。空中戦において、高さを取るのは基本中の基本。それを素早くこなすとは、フン。なかなかやるッ! だが、そうでなくては面白くない。俺を楽しませてみろッ!」
「……ばキぃッギウギャじゃヘーっ!」 
 ばか言ってんじゃねーっ!
 強風に揺さぶられ、言葉にならなかった。
 妙な奇声を発した由樹を攻撃の雄叫びと警戒してか、レッドドラゴンに乗ったラドルアスカは由樹から距離を取った。
 ラドルアスカは勘違いしたようだが、敵(ラドルアスカ)より高さを取り優位な場所に行ったのはけして由樹の功績ではなく、グイシンがただ大空に羽ばたいてみたくなった、という気分の結果に過ぎない。どう観ても、由樹はくっついているだけなのに。いや、もはやグイシンにくっついていることすら難しくなっている。鞍から半身がずり落ちた。
「うぉわっ」 
 あまりの高さに目が眩んだ。高すぎる。あの高層ビルの屋上よりも高い。
 溜まらず、由樹は救助を求めた。
「“た、助けてくれ〜! 死ぬぅ〜!”」
 恥も外聞もあったものではない。いや最初から妙なプライドなど捨てて、ドラゴンになど乗らなければよかったのだ。地上でルーファニーが心配そうに由樹に視線を送る。「大丈夫ですか? 救助いたしましょうか」といってきた。由樹は迷わず頷いた。
 今すぐ助けてくれと。すると、流石に無理とルーファニーは判断したのか、救助隊が出動された。だが、その様子を見て何を思ったか、慌ててラドルアスカが旋回してきた。
「何だ。“勝負〜? 殺してやる〜?” いいだろう、このラドルアスカ。受けて立つ!」
 そう言って地上にいるルーファニーにオッケーとポーズを送った。ルーファニーが安堵した顔になる。救助隊が元の位置に戻っていった。――あぁ…。
「アンタ、自分の都合のいいように変えてるだろ。俺の負けでいいからッ! 誰か、こっから、降ろしてえぇぇぇぇッ……!」
 ごおぉぉぉ!、とグイシンが突如、ラドルアスカに突進していった。凄いスピードでグイシンは縦横無尽に空を駆け回る。振り落とされないよう手綱を握る手に力を込めた。
「ぎゃあああああああああああっ。降ろしてええええええええええええぇぇッ」
 ひらりと華麗にラドルアスカはレッドドラゴンを移動させ、グイシンの突撃を回避して、にやりと陰湿な笑みを浮かべた。
「フン。負けでいいと言っておきながら、不意打ちとは卑怯なり。死をもって、その罪。償うがいいっ!」
 ラドルアスカの指示に従い、やつの騎竜のレッドドラゴンがグイシンに体当たりを食らわした。臓腑が揺れるような衝撃が由樹の体にも伝わり、とうとう手綱を持つ手が離れた。 
「あ」
 由樹の体がグイシンと離れ離れになり、浮遊感が体を襲う。やばい。死ぬ。そう思った。  
 本気でそう思えた。
 ――も、ダメダ。
 そこでぷつりと由樹の意識は暗転した。

 * * *

 気を失った由樹は雑草が生い茂る、荒地に身を横たえられていた。それを心配そうに取り囲むルーファニーと、死ねば良かったのにと残念がるラドルアスカは、一応は由樹の応急処置を終えて様子を窺っていた。
「異国人ッ! しっかりなされ。異国人!」
 由樹の視界にぼんやりと白い輪郭が見えた。そして自分の体を揺らす者の存在に気がついて意識がはっきりとしてくる。だが、何が起こったのか、全く理解できなかった。
「おぉ。異国人、気がつかれたか。良かった。異国人に命の別状はないようであるぞ。ラドルアスカ殿」
「っち」
 絶対にこの舌打ちはラドルアスカだと由樹は思う。しかし、今まではその理不尽な態度を止めさせる人物はいなかったのだが『ローレ卿、不謹慎ですよ』と嗜める、柔らかい女性の声が聞こえてきた。
 気になって由樹が体を起こそうとすると、どこか打ったのか背筋に痛みが走った。
 思わず、痛みに顔を顰めた。
「異国人、無理はなさらないよう。一応は転落の衝撃を和らげたのですが、全部免れたわけではないので」
「転落?」
 ルーファニーが空を仰ぎ、仰々しく頷いた。
「そうですぞ。“あそこらへん”………から異国人は落ちたのですぞ」
 空の遥か上空の“あそこらへん”を指差した。
 その高さを地上から見て、由樹は絶句する。あんな高いところから、落ちたのか、と。
 よく助かったものである。
 ねちねち司令官がぼそり、と本音を漏らす。
「運よく、死ねばよかったのに…っ」
 流石に、一発殴ってやろうかと由樹が思って体を起こしかけると、黒髪の女性がラドルアスカの頭を叩いた。ぱしん、という小気味いい音が響き、由樹は目を丸くした。
「ローレ卿。冗談でも言っていいことと悪いことがあります。この異国人に謝りなさい」
 短髪の黒髪の女性は尚もラドルアスカを嗜めた。そうすると何とも奇妙な現象が起こったのだ。今まで、全くしつこくねちねち由樹のことを忌み嫌っていたラドルアスカが素直に女性の言うことを聞いて謝罪してきたのだ。
素直にだ。素直にッ!
「すまない。異国人。私もカッとなってやりすぎた。許されよ」
 そう言って、奴は女性のほうを何かを期待する眼差しで見やった。その様子を満足そうに女性は、にこりと笑った。それと同時にラドルアスカの頬が赤く染まる。
「………………」
「すみません、異国人。ローレ卿はどうも戦のことになると熱くなる性分で、熱心すぎるのです。許してやってください」
「はぁ」
 この女性は騙されている、と由樹は思うのだが。
 ラドルアスカはやけにその女性には従順な態度で接している。そこではっと思い出した。
 もしかして、イルの言っていたラドルアスカが惚れているリュイ・シンというのが、この女性ではないのだろうか、と。
 だが、女性はイルの言うように、ブスでもなく、悪い性格でもなさそうだった。
 女性はショートカットの黒髪を風に晒し、そのせいで少年のような少女のような中世的な顔立ちになっているが、けしてブスではない。そんなに美人というほどでもないが。
 また、服装も騎士たちが着ているのとあまり変わりなく、そのせいもあって、少年のような印象をより深めていた。本当にこの女性がリュイ・シンなのだろうか。
 リュイらしき女性は散々、ラドルアスカに「異国人になんとういう無理をさせるのです!」とか「罰則ものですよ、ローレ卿」とこっ酷く叱った。この関係から見ても、ラドルアスカよりもこの女性が身分な上なのが分かった。
 そうして暫くラドルアスカを説教すると、由樹に向き直り、優しく、
「では、異国人。わたしが医務室までお連れしましょう。肩をお貸しします」
 と言って、自ら由樹を介抱しようと名乗り出たのだ。
 それに慌てるラドルアスカやその周囲たち。当然だろう。もし、この女性がリュイ・シンなら、一国のお姫様が一般市民の怪我の手当てをすると言っているのだから。
 ラドルアスカが必死に止める。
「おやめください。私がやりますから」
 その言葉にキっと女性は目を吊り上げて、
「あなたに任せると異国人の命が幾つあっても足りません。わたしが自らやります!」
 有無を言わせずに、強引に由樹を引っ張った。そこには毅然とした力が宿り、絶対に由樹の手当てを自分がやるといった意志が見受けられた。そこに不自然さを感じたものの、きっと責任感が強い人なんだな、と由樹は納得する。
 自分の申し出を断られて意気消沈するラドルアスカの様子を観て、由樹は思った。
 ああ、やっぱこの人が奴の惚れているリュイ・シンだ、と。
 奴を黙らせられる人はその人しかいない。
 


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