外ではカタン!ガタン!とユウキの鳴らすスケボーの音が聞こえてた。
店内で色々話すうちに、信さんとアタシの姉が知り合いだった事が判明。 アタシの姉アケミは、昔は相当の悪で街の中でも有名な人だった。 7歳年上の姉と8歳年上の信さんは、中学校から先輩後輩の仲だったらしい。
しかも、アケミが家出をしていた時期と信さんちに転がり込んでいた時期が ピッタリと一致して、『あーあの時信さんのウチにいたんだぁ。。。』なんて 納得しながら、アタシ達は笑った。話をしてみると以外に誠実そうで優しい話し方を する信さんに好印象だった気がする。
そのうちスケボーに飽きたユウキが帰って来て、他のお客さんも来始めたので 人見知りのアタシはユウキを急かして帰ることになった。 信さんとアタシは『久しぶりにアケミに会いたい』と言う信さんのリクエストに 応えるべく連絡先を交換した。ユウキが『信さんアリサは俺らのアイドルなんだから 苛めないでよ!!』と念を押していてアタシ達はみんなで笑った。
その日からアタシは信さんとメール交換をし始めた。 何気ない話題ばかりだった。今日は暑いとか、仕事が忙しいとか。。。
ある休みの日。朝10頃、アタシの携帯がなった。 相手は信さんだった。いつもメールばかりだったからなんだろうと思って 少し緊張しながら電話に出る。
『あ!アリサ!?』突然名前を呼び捨てにされて一瞬びっくりする。 『う。。うん。どうしたの?』アタシも敬語じゃなくてタメ語で応える。 嬉しそうな信さん。聞けばゴルフセットを買ったらしい。朝一番で。。。(笑) それで、今からゴルフ練習場に行きたいんだけど、一緒に行かないかという 誘いの電話だった。人見知りのアタシ、一瞬迷ったけれど早起きした休日。 天気もいいので付き合うことにした。
信さんはすぐに迎えに来た。 外に出ると、そこにはベンツに乗った信さんが車の中から手を振っていた。 『ベンツねぇ。。やっぱ経営者は違うわ。』独り言を言いながら車に乗る。 最初はガチガチに緊張していたアタシも信さんのつまらない冗談で和んでいった。
ゴルフ練習場についていざ始めると信さんは座ったまま動かない。 『あれ?練習は?』と聞くと信さんは暗い顔で応えた。『うん?するよぉ…』
その後、信さんはアタシに『アリサは彼氏いるの?』と聞いてきた。 アタシは普通に『いませんよ』と応えた。信さんは『そっか』と言ったまま また動かなくなってしまった。。。
アタシは心配になって『どうしたの??具合悪いの?』と聞くと 『んー昨日ね。。。彼女と別れちゃった・・・』と悲しそうに笑った。
アタシは、信さんに奥さん以外の人が居るなんて知らなかった。
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