「あっさりすぎてつまらなかった」
一人逃がしたけどね 機会はこれからたくさんある。。 戻って差所に見たのは見えたのは廊下の真ん中と自分の真下に転がっている 俺を育ててくれた人 過去形 今は「元・人」 ぼくはなぜか落ち着いてる。 あれか、聞いたことある ある感情が限界を超えるとあんま感じなくなるってやつ 漫画に書いてあッたんだっけ? まあいいや。 とりあいず足元にいる家族 こんな汚れて、こんな格好で僕が帰ってきたら怒るでしょう? 自分の場合はいいのかよ ちょっと離れたとこに寝ている家族 そんなとこで寝てるとまた母さんに怒られるよ? おきろよ。 外は5月とはいえ夜は若干、寒い 道で倒れてるこいつ これは特にひどいな 仕方ないさ 「・・・・」 軽く蹴っ飛ばしてみる 「・・・・・ぅ」 動いた。 「ぁ・・・」 まだ、生きているらしい 「・・・・・・」 おれの右手にはまだ握られていた こいつと一緒の空気を吸ってるだけでもいらいらする 「・・・す・・・ま・」 「・・・・・・・・・」 このときの顔 忘れられないだうね
分けてやったさ 「・・・・・くっ」 きれいなもんさ 「くっ・・っくっくっ・・」 散るからこそ・・・ってのがあるよね 「くっくく・・・はは・・」 納得した 「はははは・・あはははははははっはははは!」
「・・・・・・・・・一回目の時か」 目覚めは最悪だ 当たり前さ、こんな夢みたらさ 「よっと」 ベッドから這い出ると同時に 「・・ジ・・・・リン」 時計をジャスト七時、鳴り始めが肝心です 我ながら見事な朝だと思う 全国探したところで目覚ましより早く起きる学生はいるど 同時に起きる学生はすくないだろう 「もうあれから6年か・・・・」 早いものだ。 いや経ってしまえば早いと感じるが 当初はすさまじく長く感じた。 今、思い返すと・・・いや、やめよう 鬱になるだけだ 今日は高校入学式 普通の学生ならだいたいはここまでこれるだろう ただ、俺は今日を迎えられたことをちょっと信じられない 高校生の実感がないとかそんなんじゃない なんていうか、 「・・・・・・」 考えるだけ無駄だろう。 簡単に言うなら普通に過ごせることがすばらしいということだ 一人考えている間に時計は6を指している 「さて、動きますかね」 誰に言うわけでもなくなんとなくつぶやいてから 真新しい制服に着替え始めた。
幸せは突然やってこない、自分で掴みにいくのだ
そんな言葉を残した偉人がいたような気がする まさにその通りだと思う。 いろんなものを積みかねてきたからこそそれは手に入れられるわけだ 手に入れようとするからそれは掴めるのだ 突然やってくるのは不幸だけ 掴みに行かなくても手に入れられる、入ってしまう 神様がいるとしたらなんてものをこの世に残してくれたもんだ 無論、神様なんてものは断じて信じてないが。 「迷惑ですなぁ」 存在しないであろうものに愚痴をこぼしてしまう。 朝からこんな調子だ。久しぶりにあの夢をみたからだろう 俺は過去に二回、いらんものを手に入れてしまった 一回目が朝の夢 時間があって考えてみるとおれはなんてことをしたのだろうと、 たまに後悔することがある。 確かにあの男は大切なものを一度に二つも奪った。 それは許しがたいことだ。 しかしが子供のようにやり返してはなにも解決しない あそこで今、歩いている俺がいたなら適度に殴って やつに生きて罪を償うことを求めるだろう そうすることでやつは一生の傷を負うのだ そちらのほうが残酷であろう 死んで罪から開放されたあいつはある意味幸せなのだ 生きているかもしれないもう一人 そいつは罪悪感にさいなまれながらきっと今も生きているのだろう ・・・いや、それは楽観視しすぎか。 人を殺して逃げ続けるようなやつがそんなことを考えるはずがない はたしてやつは今どんな気持ちなんだろうか 罪の大きさに震えているか、どこかで逃げた喜びにつかっているか 本人としては当然、前者として生きていることを願うが。 後者であった場合、俺はやつに会ったとしたら迷わないだろう 当然、許したわけではないからな 「朝から暗い顔してんな、便秘か?」 「どっかの漫画みたいな挨拶だな」
「つらいときは言えよ?薬局ぐらいなら付き合ってやる」 聞いてないし 「おっと、金は出せないけどな」 「いらねぇよ、そもそも便秘じゃねえ」 「それはザンネン」 残念?なんでだ・・・ 朝からよく分からない挨拶をしてきたこいつは 「とうとう村内雅人の名が高校にも轟く日がきたぜ!」 高校でナニをやる気だ、 「待ってろ!俺のハーレム生活!」 気持ち悪いことを想像するもんだ 「そんな考えを持ってるうちは無理だな」 「ふん、そんなに俺がうらやましいか」 意味わかんねぇ・・・・ こいつは村内雅人 中学時代、二回目のいらんものを手に入れてしまった時に ふさぎこんでいた俺を見事、社会復帰させた男。 毎日のように話しかけてきては俺が邪険する日々だったが しつこいこいつに俺が負けて現在の関係にいたる 口には出さないがこいつには結構感謝している。 こいつがいなかったら今のおれはいなかっただろう 誰ともかかわろうとしないつまらない人生になっていただろう 「おい、聞いてんのか?」 「ん、ああ悪い、なに?」 「やっぱ痔か。ごめんなつらいのに、ケツに響くぐらいだったら無理すんな」 「そんな痔、聞いたことねえよ」 テンションが高いのと、普通の会話が下品まじりなのが辛いがもう慣れた 「で、なに?」 「大丈夫か?」 まだ言うか 「痔でもないし、便秘でもないから」 「いや、めでたい今日にあそこまでテンションが低かったからな、なんかあるかなと」 ああ、なるほど。さすが 「いや別になんもない。緊張して寝不足なだけ」 「お前も緊張するときあるんだ?」 「一応、人間ですから」 「ふーん」 深くは聞いてこない、うそだとこいつもわかっているだろう 察してくれるのは非常に助かる。以外に気配りがきくからなこいつ。 「それより」 改まってこっちを向いて 「前の子、めっさ可愛くね?」
可愛くはなかった、普通って感じ 「おっ同じクラスじゃん」 1年7組 鷺沢 俊 俺の名前だ 「・・・・・」 「なに黙ってんだ?もしかしてそんなにおれと同じクラスがうれしいか!」 とんでもない勘違い発言だ、こいつのどうしたらそんな解釈でとれるのか 「高校生活はいきなり暗礁だ」 「つれないなぁ、そんな冷たいこというなよ」 「無理言うな」 問題児であるこいつ一緒になった時点でおれの平穏は奪われた 「いや、でもよクラスに知り合いがいるってのはなかなかラッキーだな」 「この学校にきたのは俺とお前、合わせて5人だっけ?」 「そうそう」 まあ、確かにこいつのいうことにも一理ある。 俺は友達と呼べるものが非常に少ない。 中学時代はこいつ以外のクラスメートとはあまり話したことはない 簡単に言うとあまり周りとの関係を作るのが苦手、いや嫌いなのだ だから右も左も誰かも分からないクラスでこいつがいるというのは確かにありがたい。 「まあ、なってしまったから仕方ないな。一年間よろ」 「こちらこそ、」
思い出したくない過去が浮き彫りにされるなんて思ってもみなかった まだ、何も知らない。
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