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作品名:わだかまり 作者:ぴあの

第3回  
目くるめく恋の結末が嵐であれば、地の果てであれば誰も恋はしないだろう。
誰もが甘い夢を見てその内に幻だと気付く。では一体誰が幻を作っているのだろう?自分で作り上げた幻の中に自分で入っていき、思う結果が出なければ人のせいにして終わる。自分のせいだと思っていないのでまた同じ事を繰り返す。それならもう恋などしなくてはいいではないか。恋をする事を止め、愛する事を始めればいい。愛は自分の事を愛していないと他人は愛せない。そこが出発点なので恋とは違う。自分の言動に責任を持ち始め、自分から動けるようになる。「おまえはどうなんだ?言うというはもうすでにはじめているという事だよなっ?」「いいや、私はまだ始めてはいない」「ほぉ、なぜだ?まさか怖いとでも言うんじゃないだろうな?!」「その通りだよ。怖いさ。だから動けないでいる。」「じゃーかっこつけてそんな事言うもんじゃないと俺は思うぜ。」「これは自分に言い聞かせてるんだ。人を愛することをいずれはじめる為に自分で自分に言ってるんだ」「笑わせるなっ!そんなのおまえにはいつまで経っても出来やしないよ。現に今だって逃げてぼーっとしてるだけじゃないか!」「その手には乗らないね。愛する人というのはプレゼントなんだ。まず自分を愛せて尚且つ人の役に立つ事が出来てからあちらの世界からのプレゼントなんだ。それはほんとに風のように陽の光のように自然に送られるんだ。自分からが無理に愛する人を作る必要はない。」…この言葉を言い終えた時もう一人が消えた。私がまずしなければならない事がわかった。


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