仕事は きちんぽやりましょう〜 ♪ ごはんは きちんぽ食べましょう〜 ♪ チンチンチン チンチンチン ♪ 人生 イライラありまして〜 ♪ イライライライラ いらいらよ〜 ♪ いらつくまえに 遊びましょう ♪ いらつくまえに 食べましょう ♪ イライライライラ イラチンチン ♪ ABCDEFG カ〜ニがチンチン はぁさんだ〜 ♪
無邪気な三人の幼い子供たちが、流行のチンチン音頭を歌いながら、手を繋ぎ横一列になってやってきた。 亡霊は過ぎ行く風を見ながら、諭すように呟いた。 「邪気の無い者には妖怪は、決して近寄ってはこない。」 二人の前を、子供たちは楽しそうに過ぎて行った。 「おぬし、死神がついとるな。」 「見えますか。」 「見えるぞ。」 「やっぱり、ついていますか…、何か言ってますか。」 「死神は、産まれそこないの童歌(わらべうた)を唄う以外は、何も言わないんじゃ。」
死神は喋らない 死神は決して言葉を語らない 死神は静かに笑うだけで 涙を流さない
「産まれそこないのわらべうた…」 「こういう歌じゃ。」
産まれそこない 産まれそこない なんにも食べずに 死んじゃったぁ〜 死んじゃったぁ〜
「なんか、悲しい歌ですねえ。」 風が若者の頬をなで、ケラケラと嘲(あざけ)るように笑っていた。 「死神を、その槍で殺せますか。」 「魔物は殺せても、どの神様も生きてはいないから、無理だ。生死一体の存在なのじゃ。」 「そうなんですか。」 「そのうちに出て行く。待つしかないな。」 「これから、どうしたらいいんでしょう。」 「とりあえず、死神は笑顔が嫌いだから、笑顔で愉快に暮らすことだな。」 「わかりました。」 「性格貧乏になると、貧乏神もやってくるから気をつけられい。」 「性格貧乏…」 「くよくよしていると、手を叩きながら喜んでやってくるぞ。」 若者の携帯電話の着信音、ゲゲゲの鬼太郎が三十和音を奏でた。 「あっ、すずかちゃんからだ!」
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