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作品名:20歳のスタート 作者:☆mari☆

第1回   寂しさの埋め合わせ。

ミサは、もうすぐ二十歳の誕生日を控えていた。実感は無かった。

追い立てられるような毎日の中で、足元など見ている余裕などミサにはなかった。

ただただゴールを目指して、がむしゃらに走り続けていた。



「誕生日はシャンパンタワーでお祝いしてあげるからねぇ!」
最近知り合った、華奈は最近毎日のように誕生日の話をしてくる。


華奈とはキャバクラのバイトで知り合った。


今の店に移って一ヶ月、弱。

条件はたいして良くない。給料は時給三千円、弱・・・。
前の店はもう少し高かった。


それでも、ミサはこの店を辞めるつもりは無かった。
理由は簡単だった。
キャストもボーイもみんな仲が良く、店内がアットホームな雰囲気でいっぱいだからだ。

とても居ここ地が良かった。

ミサは専門学校に通っているため、週に2,3回ほどしか出勤出来ないでいた。
だが、店に行けば皆ミサを迎え居れてくれ、声をかけてくれる。


「あっミサちゃん。おはよっ。今日、も頑張ろうね〜」
ボーイの相澤修一 (通称修ちゃん)は、二十八歳には見えない。ハゲでデブだ。
でも、仕事が速い。
この仕事を始めてまだ4ヶ月とは思えない仕事の速さと、常にキャストへの気づかいを怠らない修ちゃんがミサは大好きだった。
今日も店に来たミサに、一番にかけてくれたのは修ちゃんだった。


「ミサー。おはよー。今日オーラス??」
次に話しかけてくれたのは華奈だった。


「ミサちゃんだぁ!久しぶりぃ。聞いてよー、昨日客が酔ってドレスにゲロはかれたんだよぉ〜!ありえなくない?」
そして、店のナンバー1の百合華ちゃんもミサのもとへやってきた。


「あー!!ミサっちだぁ!わーい。今日出勤だったんだねぇ。嬉しい♪ガンバローね♪」
同期のユマちゃんも駆け寄ってきた。




ほら暖かい。
ほっとする。この空間。なぜだろう。

ミサは、心身共に限界がきていることを感じていながら、学校もキャバ嬢も辞められないでいた。

ミサが二十歳になるまでの物語りがはじまる。


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