私は週に5日は電車に乗らなければいけない。 電車に乗る事自体は別にいいのだが 片道1時間となれば話は変わってくる。 朝はラッシュに巻き込まれないように一本早い電車に乗っているのだが、今日はたまたま寝過ごしてしまい、 その電車に乗り遅れてしまった。 しかたなくもう一本の電車に乗ることになった。
電車がホームに入りドアが開くと眩暈がした。 通勤ラッシュである。車内になんとか入り、つり革を握った所で重大な問題が起きた。 この人ごみの中何処を向いていればいいのかである。 いつもなら窓の外を眺めたりしいているのだが、 人によって窓が遮られていた。 これでは窓の外に忍者を走らす事もできない。 しかたなく正面を向くと中年男性と目が合った。 なんとも気まずい。 ここで最大の問題は1時間乗っていなければならないと言う事だ。 「おっさん見つめる1時間」 なんともいやな1時間である。さすがに嫌なので 視線をそらすとそこには女子高生がいた。 おっさんを見つめ続けるよりかよっぽどいいが。 「1時間女子高生を見つめ続ける人」 これはこれで、色々と問題だ。 と言うかただの変態である。 どこを向けばいいのか当たりを見回していると 車内の天井に張り出されている。車内広告が目に入った。 「そうだ、京都へ行こう」 視線をどこに向けていいかわから無い時 とりあえず上を見る、そこには広告。 宣伝効果は抜群だろう。 JRの巧妙な思惑通りになってしまうのはどこか悔しいが正直助かった。
しかし5分とかからず読み終えてしまった。 また何か他のものを探そうと視線を戻すが、 やはり視界に入るのは人ばかり。 しかた無く目線を上へやると 「そうだ、京都へ行こう」 やるなJR。 もうこうなったら行ってやろうじゃないかと 言う気分になるから不思議だ。 結局1時間その広告を見続けるはめになってしまった。 他の人から見た自分はきっとこうだろう。 「尋常じゃないほど京都に思いを馳せる人」 これはこれでおかしな人である。
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