放課後になるなりいきなり放送で生徒会室に呼び出された 「いったい何の用だろう」 そんなことを一人ごちたところで理由が解るわけでもなく、とりあえず生徒会室に行くことにした
コンコン 「どうぞ〜」 「失礼します」 生徒会室には三人の姿があった 一人目、いすに座って机で作業中。机の上には「会長」とかかれた札がある。作業が終わってあげた顔は男前である。生徒会長と言うよりアイドルか何かのようだ。 二人目、僕から見て会長の右側。女性である。身長は…僕の肩くらいかな?標準的な身長だと思う(たぶん)。特徴としてはやたらと目が大きい(人のことは言えないけど)そのせいかちょっと幼く見える。 三人目、さらに右側の、つまり一番端。ポニーテールが似合っているが病的に白い…って眼の色違うし…ハーフか何かだろうか?やたら身長が高い。僕が一八〇センチと少しだけどそれとあまり変わらないか少し下、それくらいだ。 三人とも共通点は「美形」である。 「なるほど…実物を見たら更にわからなくなるな。君がホントに男か疑ってしまう」 「会長、いきなりその言葉は失礼かと…。ですがその意見には同感です」 「そうですねぇ、この分なら明日の昼にはかなりの枚数が出るのではないでしょうか?」 「だろうな。では話に入ろうか…、日羽君」 僕が三人を観察している間に話が進んでいたようで、名を呼ばれて少しばかり驚いた。 「は、はい?」 「とりあえずは、ようこ篠原学園へ」 「ありがとうございます」 「この学園には慣れたかね?」 「いえ全然」 ……… 「…会長、さすがに今日着たばかりでその返事を期待するのは無理かと思います」 ポニーテールの子がフォローを入れてくれたので会長もとりあえず復活したようだ 「あ、あぁ、あああ、そうだね。うん」 咳払いをして気分を切り替えて言う 「日羽君、まず言っておきたいのは、この学園は生徒会と理事の力が非常に強い。なので授業以外の学園生活で何かあった場合、生徒会に連絡が行く。そこでけりがつかなければ理事会に行く。つまりは学園生活の中で教師はほとんどスルーだ」 「つまり、学園内のことは生徒会がほとんど決めます」 「ここまではいいでしょうか?」 「まぁ一応。結局何が言いたいのかはわかりませんけど」 「それはこれから話します。まずこれを」 そういってポニーテールの子が写真を数枚渡してきた その写真はアイドルのブロマイドのような写真だった 「これは?」 「この学校の学生のブロマイドです」 見たまんまじゃん 「で、これが?」 「生徒会の、と言うよりこの学校のアイドル生写真即売です」 「学校でのアイドルの写真を売ってその売り上げを生徒会費にしてるんだ。結構評判もいい」 「…いいんですか?そんなことして」 「一応本人の許可は得ています。肖像権、と言う形である程度のマージンも発生するので生徒の収益にもなるんです」 なるほど。つまり人気のある生徒はアルバイトしなくてもいいのか。それならみんな承諾するはずだ。 「さて、ここからが本題なんだが」 あ、大体わかった。 「僕の写真の許可が欲しいってことでしょ?それならいいですよ。話も納得できますし」 「ふむ、それはありがたい。だが、それだけじゃないんだ」 「見てもらった方が早いと思うので見てもらいましょう。入って来てください」 ポニーテールの子が言うと入り口とは別の扉から二人の人が出てきた。
「なんですか?この人たち…コスプレ?」 出てきたのはこの学園の制服ではなく男性用のブレザーを来た…女性?だと思う、たぶん…と黒のドレスに白のレース、俗に言うゴスロリな、一五〇あるのか?ってくらいの女の子。なんなんだろうなぁ… 「彼女たちがこの学園のトップアイドル、男装の麗人、椿様。本名は早瀬=カメリア=優衣だ。そして学園の愛玩具、いや失礼。ロリ少女、進藤舞ちゃんだ」 「はぁ…で、この格好はなんなんですか?」 「特別コスチュームですよ。私が作ってるんですよ」 「特別コスチューム?ってそうじゃなくて」 「そう、つまりこれが本題。ただ写真とってもたかが知れている、だったらニーズに応えよう。とまぁそういうわけだ」 いや…どういうわけだ? 「たとえば椿様。普通の格好をしていても凛々しいのに変わりはない。だがしかし、そこに男装と言うスパイスを効かせることによって凛々しさを際立たせ、女生徒の心を鷲づかみにするのだ」 むぅ、わからなくもないけど 「それで?僕に何を?」 「それは決まっている、じょ…」 「嫌です」 ……… 「まだ言い終って無いんだが」 「聞かなくてもわかりましたよ。大体何で女の格好をしないといけないんですか」 「私は似合ってると思う」 「私もそう思うわ」 「そういう問題じゃないんです」 男装やゴスロリをしている人の意見を聞きたいんじゃない。男装はズボン穿いてそれらしい上着を着たらOKだし、ゴスロリも実際に女の子なんだからいいだろうけど、僕は男なんだ。女装なんて… 「とりあえず聞いてくれ。まずこれはある種の特別待遇なんだ。君は今まで女性から声を、と言うより告白をされたことがあるか?」 「それくらいありますよ」 「では、それは男に対しての告白だったか?」 「………」 「ふむ、よくわかった。つまり今のままの君ではそういった買い手しか付かないという訳だ。が、せっかく売るなら多く売れたほうがいい。違うか?」 「…そりゃ、まぁ」 「そこでだ、君が女装する。すると今まで君を男だと見ていた男子生徒も君の写真を買うだろう。すると売り上げ枚数も増える、という訳だ。簡単な理由だろう」 「確かにそうかも知れませんけど、男に人気が出ても…」 「たしかにこの制度、と言うか特別待遇には少なからず嫌な思いもするだろう。そこでこの制度の対象者には理事会からの援助があるんだ」 「援助?」 「具体的には、授業料の免除、各種学校行事、主に旅行などですがその費用も免除されます」 「まぁ、だから特別待遇って言うんですけどね」 う、それは…ちょっと以上に魅力的… 「…でも、でも」 「それに、普通はマージンは売り上げの二〇%だが特別待遇者は…なんと六〇%になるんだ。どうだ?悪い話じゃないだろう?」 確かに……でも…あぁ、でも 「返事を聞こうか?どうする」 「えと、あの、あの…」 その日の帰路、僕の両手には明日から着る服の入った紙袋が握られていた
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