そんな、原田も実はほんの少しだけだが、後悔らしきものも感じていた。 緒方さんが自分に聴かせてくれた話を木元にも聴かせてやれば良かったかなと・・・ そんな思いも幾らか心を過ぎった。
僕、仕事は常に先の事を考えて動きなさい。 指図を出されてから動いてたらだめだからねってよく言われたっけ・・・
僕、いい人と巡り合うには自分もそれなりの人間でいないとだめだよ いい人の傍には不思議といい人が集まってくるものだから、 自分の周りに尊敬もできない虫の好かない人ばかりが集まると嘆くより 自分が好感を持たれる人になりなさい。 相手がどんなに他の人に嫌われる人でも自分にとっていい人ならそれでいいんだから。 その人が僕にとっていい人になるか、そうでない人になるかは僕次第だよ。
私だって同じ、僕がいい子だから私も僕にとっていい人間でありたい。 でも僕が嫌な奴だったら私もそれなりの付き合いだったかもしれない。
ねえ僕、人生って川の流れみたいなものだと思わない? 私みたいな人間は、川の流れに流されまいとして 必死に流れに逆らって泳いでる気がする。 だからすごく疲れるし、あっちこっちぶつかってばかりで痛い思いも沢山する。 自分では必死に泳いでるから、かなり前に進んでいるだろうって 回りの景色を見てみると、最初にいた位置からちっとも進んでなくてさ、 ただ同じ場所で必死にもがいていただけ。 私の生き方ってそんな感じだなぁ。
でも、そうじゃない人に会った事があるんだけど、 その人は川の流れに逆らわずに綺麗に泳いでるんだよね。 それって決し流されてるんじゃなくて ちゃんと流れに身を任せながらも自分の力で目的の方向に向って進んでるの そういう人ってその人の生き方自体もなんだかすごくスマートで 世の中に合せているような感じなんだけど、 いつの間にか最後には自分を通してたりして
生き方に無理が無いって言うのかな 強引な感じも全く無くて、全てにおいて自然体で・・・ この人は生き方の達人なんだって思ったよ。
原田は緒方から沢山の話しを聴いたが、 この三つの話が特に印象に残っていた。 そんな事を思い出しながら一人帰り道を急いだ
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