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作品名:夢から覚めたら 作者:眠兎(みんと)

第1回   ー 第一夜 ー

(ゆめからさめたら)ー 第一夜 ー



♪ジリリリリリーーー……!!

朝、一人暮らしの部屋に目覚まし時計のベルの音が響く。

寝ぼけ眼(まなこ)で布団から這い出し、カーテンを明ける。

♪ちゅん……ちゅんちゅん……

ああ……今日も良い天気になりそうだ……。

そのまま洗面台へ。

鏡の中のオレは、コントの科学者よろしく、寝グセが大爆発している。

「異変」に気が付いたのは歯を磨いている時だ。

歯ブラシを動かす腕の振りに合わせて違和感を、…特にムネの辺りに不思議な感覚がある。

目線を下に落とす。

「べっっっ!?」

自分としては「えっ!?」「へっ!?」「げっ!?」というような事を言ったつもりだったのだが、歯ブラシが引っ掛かり、歯みがき粉は飛び散り、何とも形容し難い音声が発せられた。

改めて見直すと、本来ならば無いはずのモノが確かにそこに存在していた。

「ムネが……ある……!?」

この世に生を受けて17年。

オギャーと産声を上げたその時(正確には精子と卵子が出会った時)から、昨日の夜、布団に入った瞬間まで、オレは紛れも無く、自他共に認める(?)「オトコ」だった。

体つきもスリムとは言えないかもしれないが、だがしかし、決してデブではない。

マサカっ!? もしや…………。

落とした歯ブラシも拾わず、放心状態のままぼーーーっとしていたが、ハッ! っとして手を股間にあてがう。

本 来 な ら ば 、あ る は ず の モ ノ が 、そ こ に は 存 在 し て い な か っ た … … 。



   ー つづく ー


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