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作品名:空白の話 作者:牛を飼う男

第4回  
 RE:話を聞いてください

 私は1人暮らししています。
 仕事から帰ると私が住んでいるマンションの入り口に赤い印がありました。最初は何かペンキがこぼれたのかと思いました。
 次の日の夜、また仕事から帰ると赤い印が2つに増えていました。また次の日の夜は3つに増えていました。
 次の日も次の日も赤い印は増えていきました。その印はまるでどこかへ行こうとしてるようでした。廊下から階段へ点々と移動していました。
 さすがに気味が悪いのでマンションの管理会社に電話しました。すると、次の日は赤い印がきれいに消えていました。
「きっと掃除してくれたんだ」
 私はそう思い安心していました。
 数日後、仕事から帰ると私の借りている部屋がある廊下に赤い印がありました。
「またある…」
 さすがに気味が悪いので私は見ないようにしました。
 しかし、次の日は2つに、さらに次の日は3つに増えていました。
 何日かたってようやく私は気づきました。その赤い印は他の部屋を無視して、確実に私の部屋に向かっているのです。
 そして今日、赤い印が私の部屋の前で止まっていました。
 警察からの話だと人間の血で間違いないそうです。


 まだ何も起こっていませんが、引越しを考えています。


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