20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:魔道士バッツ、目指せ酒池肉林! 作者:ヒロ

第23回   衝撃の告白
「……一体ワイに何の用や……」

「とりあえず、ズボンくらい穿いたら?」

 トライに言われ、慌ててズボンを穿く。

 く〜格好悪いで!女にこんな姿見られるとは……!

「と、とにかくや!ワイに何の用やって言っとるのや!このクソアマ!」

 ワイはトライに指を指し怒鳴り声をあげた。

「つれないじゃないか、バッツ。これが欲しいんだろ?」

 トライは胸から降魔の杖を取り出し、目の前でちらつかせた。

「あ、それは!」

 ワイが降魔の杖に飛びつくと、トライはサッと引っ込め意地悪く口元をニィと伸ばした。くそ、ムカつく顔やで!

「そんなにコレが欲しいならあげてもいいけど……ただし条件が一つある」

「条件やと?お前がそんなことを言える立場だとでも思っとるんか。ワイを誰だと思っとるんや、力ずくで奪ってもええんやで?」

 ワイは凄みを利かせてトライを睨みつける。

「ふーん、天下の大魔道士バッツ様は、女相手に力ずくで話をつけるのか?」

 くっ……。こんな時ばかり女とか言いやがって……。マールやお前みたいなのは女じゃないわい!ワイは歯軋りをしながら怒りを飲み込んだ。

「……条件ってなんや。言うてみい」

 一応聞くだけ聞いてやるわ。どうせろくな条件やないやろうけどな。

「私と結婚しな」

「へ……?」

 ワイの聞き間違いやろか、今突然トライにプロポーズされたような……。

「えっと……なんやて?よう聞こえんかったわ。もう一度言ってくれへんか?」

「恥ずかしいことを何度も言わせるな。私と結婚しろって言ってんだ」

 トライの唐突なプロポーズにワイは開いた口が塞がらなかった。


← 前の回  次の回 → ■ 目次

■ 20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ トップページ
アクセス: 5203