――ピーゴロゴロゴロ……。
「はうっ!」
突然ワイの腹を激痛が襲った。それは黄色い波となって一定感覚でワイの腹に押し寄せる。ワイは、のたうちまわりながら草むらへと駆け込んだ。
「見張っとけよ、ペケ!」
草むらから顔を出しペケに指令を下す。ペケは鼻を押さえながら眉間にシワを寄せた。
――○×△※★$%&!!
「ふぅ〜。危うくこの年で後ろ指さされるところやったで……」
絶対あの『ペロリーメイト』に当たったんや。なんせ賞味期限三十年も過ぎとったからなぁ。でもまぁ、思わぬ効果でこの体も元に戻ったし、これくらいは仕方あらへんかな。
「ペケ!紙!紙をくれや!」
「ホラよ」
「お、サンキュー」
手渡された紙でケツをふく。ん、今の声、どっかで聞いたことあるような。目の前にはスラリと伸びた長い美しい足があった。ワイは見上げる。
「よお、バッツ」
そこにはトライが立っていた。
「どわ〜!」
ワイは半ケツ状態のまま草むらから飛び出した。慌ててズボンをあげようとするが、裾を踏んでさらに転ぶ。
「一体どうしたニャ、バッツ。熊でも出たのかニャ?」
「熊より怖い生き物がそこにおる!」
「ひどいこと言うじゃないか、こんな美人を捕まえてさ」
トライが草むらから顔を出した。
「ギニャー!ト、トライ!?」
トライの顔を見たペケは飛び上がると、ガタガタと震えながらワイの後ろにサッと隠れた。ペケの脅えようは尋常じゃない。ワイが気絶しとった間によほど怖い目にあったのだろうか?
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