「バッツ、あれを見るニャ」
「ん?」
ペケの指差す方向を見ると今までとは明らかに雰囲気の違う巨大な扉が見えた。どうやら最終目的地にたどり着いたようや。ワイは小走りに扉に近づく。
調べてみると扉は固く閉ざされており、押しても引いてもビクともせんかった。だが良く見ると扉の中央に意味ありげな星型の窪みがある。ははーん、分かったで。ココにアレをハメればええんやな?
背中からリュックを降ろし中を漁る。確かココに来る途中あんな形をしたものを手に入れたような……。
「きったないカバンだねぇ、一体何が入っているのさ、ガラクタばかりじゃないか」
トライが興味深そうにリュックの中を覗き込んできた。
「うるさいわ、ほっとけや」
「何をしたって無駄さ、この扉は特殊な封印がされているんだ。私も坊やに会う前に一度ここに来て色々試してみたけど開かなかったからな。これ以上は進めそうもないし引き返えすしかないよ」
きびすを返そうとするトライをよそに、ワイは五芒星の紋章をリュックから取り出した。それを見たトライが驚いた表情を浮かべる。
「ぼ、坊や?!それをどこで手に入れたんだ?!」
「ん?ああ、ここに来る途中で変なデカブツを倒して手に入れたんや。きっとこの窪みにハメるんやで」
窪みと紋章を照らし合わせてみる。やっぱりな、ピッタリや。
「そんな、それはこの遺跡最強のガーディアンが守っていたハズ……。あんたみたいな坊やに倒せるワケが無い!」
「フン、あんな木偶の坊ワイの敵じゃなかったで。それにしてもトライ、あんたこそ、なんでそんな事を知っとるんや?」
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