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先見の明 評価・オススメ度 ★★★★
名前 出雲一寸 お気に入りに追加 性別 非公開 年齢 非公開
投稿日時 2011/07/30(Sat) 22:47 更新日時 2011/07/30(Sat) 22:47

「声の網」4

著者 星新一
出版 講談社文庫

p75より引用
“人間は、うまれつきの脳だけではたりなくなってしまったのだ。
いや、たりなくなったのは、
脳の能力を使いこなそうという意欲のほうなのかもしれない。”

SF作家でショートショートの代名詞ともいえる著者による、
未来を描いた長編作品。
とあるマンションの一階の民芸品店にかかってきた奇妙な電話、
世界で何かがおこり始めた・・・。

上記の引用は、
作中に出てくる情報銀行に関する一文。
どんなに便利なものが出現したとしても、
本当に大切な事や知られたくない事は、
自分の頭の中にしまっておくに限るようです。
文庫化が昭和48年(1973年)となっていますが、
今の状況を見て書いたかのような内容で、
著者の先見の明と想像力に感服してしまいます。
巻末に1980年(昭和55年)までの著者の年譜がついており、
著作を探すのに便利な一冊。

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