「声の網」4
著者 星新一
出版 講談社文庫
p75より引用
“人間は、うまれつきの脳だけではたりなくなってしまったのだ。
いや、たりなくなったのは、
脳の能力を使いこなそうという意欲のほうなのかもしれない。”
SF作家でショートショートの代名詞ともいえる著者による、
未来を描いた長編作品。
とあるマンションの一階の民芸品店にかかってきた奇妙な電話、
世界で何かがおこり始めた・・・。
上記の引用は、
作中に出てくる情報銀行に関する一文。
どんなに便利なものが出現したとしても、
本当に大切な事や知られたくない事は、
自分の頭の中にしまっておくに限るようです。
文庫化が昭和48年(1973年)となっていますが、
今の状況を見て書いたかのような内容で、
著者の先見の明と想像力に感服してしまいます。
巻末に1980年(昭和55年)までの著者の年譜がついており、
著作を探すのに便利な一冊。
ーーーーー
詳細を見る



|