「脳のシワ」4
著者 養老孟司
出版 新潮社
p77より引用
“なぜなら、快感はそう覚えてなくてもいいが、
不快は覚えているほうが、生存に有利だからである。”
解剖学者である著者による、
脳に関する著者の意見を書き綴った一冊。
幽霊の事から始まり体の各臓器についてまで、
いつもながらの面白い視点で書かれています。
上記の引用は、
脳と感情の章の中の一文。
生存を脅かす事を避ける為と著者は言います、
しかし、
この不快の方を記憶しやすい生物としての能力のせいで、
嫌な事が忘れられず、
鬱になったりしている可能性はどうなんでしょうか?
危険な事は覚えておきたいものですが、
がんじがらめにならない程度にしたいものです。
p138の幼稚園の芋掘りの記述を読んでいると、
食べ物を手に入れる為に実際に汗を流すという考えや行動は、
そのうち本当に消えて無くなってしまうのではないかと、
実に不安になるエピソードです。
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